第73回京都薪能から1ケ月たが過ぎ、やっと平穏な?時間が戻って参りましたので

今さらですが初日レポートをお届けします。

この日は快晴で、多くのお客様に開演前に並んでいただいておりました。

 

開演はすっかりおなじみとなりました、京都薪能恒例のナビ狂言からスタートです!

初日のナビ狂言。ナビゲーターは茂山 茂、井口竜也。

軽妙なトークでこの日の番組を紹介して参ります。今回のテーマは大河ドラマでおなじみ『源氏物語』にまつわる曲を中心に華麗なる?平安絵巻を展開していきます。

会場の平安神宮は平安京の栄華もそのままに、今回の舞台にぴったりです。

初番は観世流能《半蔀》

シテ 松井 美樹

初番が終わると京都薪能恒例の火入れ式を行い、今年は新たに京都市長となられた

松井孝治市長よりご挨拶です。

松井孝治 京都市長

さてこの時間になると辺りが暮れてゆき、薪能の雰囲気がぐっと出てまいます。

金剛流能《葵上》の始まりです。シテとアイは人間国宝の2人が勤めるという豪華な舞台となりました。

シテ 金剛 永謹
アイ 茂山七五三
シテ 金剛永謹 ワキ 原 大

そして新作狂言の《おばんと光君》は今から16年前にこの京都薪能で演じられた曲で『源氏物語』のパロディ版なのですが、なかなか見ることの出来ない貴重な演目です。

ほたる源氏 茂山 逸平
とうふの中将 茂山忠三郎 おばんの典侍 茂山千五郎

そしてクライマックスはスペクタクル活劇、《土蜘蛛》です。初日は観世流、2日目は金剛流と流儀を変えて、締めくくりにふさわしくダイナミックな番組をお楽しみ下さい。

前シテ 片山 伸吾  大鼓 井林 久登

後シテ 橋本 忠樹

 

こうして初日は終了したのですが、この日は立ち見が出てしまい、途中、座席のイスを運び入れたことで時間がおしてしまい9時前の終焉となりました。

立ち見でご不便をおかけした皆様、誠に申し訳ございませんでした。心よりお詫び申し上げます。次回からは安心して観ていただける舞台運営に努めます。

どうぞ次年度も京都薪能に足をお運びいただけましたら幸いです。