拝啓
歳末の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
本年も多くのご支援とご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
令和6年元日には能登地震という大きな災害があり、多くの方々が困難な状況に直面されました。私たちも被災地域の皆様と共に心を寄せ、伝統文化を通じた支援活動を続けてまいりました。この一年、私たちは改めて「文化が人々の心に灯す希望」の大切さを実感した次第です。
一方で、こうした困難を乗り越え、多くの方々が新たな一歩を踏み出された姿に励まされる場面も多くありました。私たちの活動も、皆様の温かいご支援のおかげで、6月の京都薪能では多くのお客様にいらしていただくことが出来ました。その一方で開演までやまない雨にはハラハラさせられましたが、こちらも奇跡的に開演2分前に雨が上がるという体験をいたしました。これも天佑神助と深く感謝申し上げます。
新たに迎える令和7年は、平安神宮の元旦奉納で幕を開けます。これまで以上に伝統文化の持つ力を発信し、より多くの方々に喜びと感動をお届けできるよう努めてまいります。皆様と共に、新しい希望に満ちた一年を築けることを願っております。
どうぞ、年末年始を健やかにお過ごしください。来年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人 京都能楽会
理事長 井上 裕久